Dropfit Studio カラーセパレーションガイド

デジタルアーカイブ用の資料撮影では、正確な色再現が重要です。一般的に、色の比較・校正には「カラーセパレーションガイド(カラーコントロールパッチ)」を写し込む方法が広く採用されています。しかし既製品では、

  • サイズが選べず、撮影時に無駄な余白が生じる
  • グレースケールとカラーパッチが別カードのため、両方を写す手間がかかる

といった課題がありました。
そこで、季刊みもざ刊行会では、アーカイブ撮影に最適化した独自の「Dropfit Studioカラーセパレーションガイド」を作成しました。


本製品は、グレースケール/カラーパッチ/cmスケールを1枚に集約していますので、撮影時の写し込みがこれ1枚で完結します。


サイズは用途に応じて選べる3種類:

  • 通常サイズの「Regular
  • 書籍や小さい資料向けの1/2サイズの「Mini
  • 大判の地図や屋外での撮影に適した4倍サイズの「Grande

素材には耐水性が高く破れにくいユポ紙を採用していますので、屋外撮影でも安心して使用できます。また、ホワイトバランス調整に便利な「18%グレー」と「ホワイト」を大きめにしています。


セット内容:

  • レギュラー(182mm x 60mm) 3枚
  • ミニ(182mm x 30mm)3枚
  • グランデ(257mm x 182mm)2枚
小物の撮影に便利な1/2サイズの”Mini”
標準サイズの中に必要なものを全て納めた”Regular”
4倍サイズで大判資料や屋外撮影でも見やすい”Grande”

ご注文方法:
以下を明記の上、メールでお知らせください。
① ご住所
② お名前
③ ご連絡先(メールアドレスまたは電話番号)
④ ご希望の数
送付先:edit[at]literal.mimoza.jp([at]を@に変換してください)

価格:無料(送料300円のみ、商品到着後、郵便切手または定額小為替にてご負担をお願いします)

取扱説明書:


Dropfit Studio Color Separation Guide

Accurate color reproduction is important when photographing materials for digital archives. In general, the method of imprinting a “color separation guide (color control patches)” is widely used for color comparison and proofreading. However, with ready-made products,there are issues such as the fact that the size cannot be selected, resulting in wasted margins when shooting.

The grayscale and color patch are on separate cards, so it is time-consuming to imprint both.
Therefore, the Mimoza-no-kai has created its own “Dropfit Studio Color Control Patch” optimized for archival photography.

This product consolidates grayscale, color patch, and cm scale on one sheet, so imprinting during photography is completed with this one sheet.

There are three sizes to choose from depending on the purpose:

  • Regular, the regular size
  • Mini, half the size for books and small documents
  • Grande, four times the size, suitable for large maps and outdoor photography

The material used is Yupo paper, which is highly water-resistant and tear-resistant, so it can be used safely even when photographing outdoors. In addition, the “18% gray” and “white” are larger, which is convenient for adjusting the white balance.

Set contents:

  • 3 regular sheets (182mm x 60mm)
  • 3 mini sheets (182mm x 30mm)
  • 2 grande sheets (257mm x 182mm)

How to order:
Please email us with the following information.

① Address
② Name
③ Contact information (email address or phone number)
④ Desired number
Email: edit[at]literal.mimoza.jp (replace [at] with @)

Price: Free (Shipping fee needed for overseas orders. Please contact us for details.)

QVR Pro Clientでインターネットから監視カメラに接続する方法+アクセスできないとき

QVR Pro Clientでリモートからアクセスする際、躓きやすそうなポイントがありましたので、ご参考までに記しておきます。

導入手順

  • インターネットでmyQNAPcloudのアカウントを作成する(フォースメディアさんのページが詳しいです)
  • QTS側でmyQNAPcloudを有効化する。
    • 設定画面で「myQNAPcloud Link」と「DDNS」を有効化しておく。
  • リモート接続したいPC、スマホ等にQVR Pro Clientをインストールする。
  • QNAPアカウントでログインし、NAS一覧を取り込む。
  • QVR Proが保存されている共有フォルダの閲覧権限のあるユーザーでログインする。

ポイント

☆myQNAPcloudのインストールの際、「myQNAPcloud Link」と「DDNS」の有効化が必要です。この2つは初期設定でオフになっているので注意してください。myQNAPcloud Linkの代わりに、ルーターでポートフォワーディングを設定することで代替できるかもしれませんが、当方の環境ではうまくいきませんでした。素直に有効化した方が楽です。

☆リモート環境からアクセスするユーザーは、録画フォルダへのアクセス権限(Read Onlyで可)が必要です。ローカル環境(LAN内)で閲覧できていても、NASの録画フォルダへのアクセス権限がないとリモートで表示できません。QTS>ControlPanel>ユーザー>共有フォルダ―権限の編集から、「QVRPro・・・」とある全てのフォルダに「RO」または「RW」の権限を付与してください。

スマートフォンで入るときは、①左下「NASの追加」→②右下「サインインQNAP ID」からQNAPアカウントでサインイン→③NASが一覧に自動で登録されるので、NASをクリックして共有フォルダの閲覧権限のあるユーザーID/PWを入力。

PCで閲覧するときは、QVR Pro Clientのインストール後、「ホストコンピューター」の右側「三」マークから「サインイン QNAP ID」でサインインすると、ホストサーバーにNASが追加されるので、「V」からNASを選択し、ユーザーID/PWを入力してください。ただし、初期表示ではローカルIPで接続する設定になっていますので、ログインの右側の「⇕」マークから、接続方法をmyQNAPcloud LinkかDDNSに変更してください。

※myQNAPcloudで接続方法を「プライベート」にしていると、一度QNAPアカウントでサインインしないと、スマホやPCから接続できません

QNAP NASの初期設定時のエラーについて

QNAPの4ベイNASを新規に購入しセットアップしようとしたところ、いくつか問題がありましたので共有します。

製品

QNAP TS-464

第1の問題:ファームウェアの更新ができない

現象

QfinderからNASの設定画面を開き、スマートインストレーションを実行しても、ファームウェアの更新画面の途中で止まる。具体的には「最新のファームウェア」を選択しても、20%ほど進行したところで「アップデートできません」とポップアップが出てキャンセルされる。

解決法(仮)

QNAPのホームページから最新のQTS(QNAP社製NASの独自OS)をダウンロードし、イメージファイルを直接選択でアップロードするようにすると、ファームウェアアップデートが進行しました。

10分ほど経過すると、ファームウェアアップデート成功とは表示されましたが、ブラウザから接続できなくなってしまいました。Qfinderからも表示されません。IPを調べてコマンドプロンプトからpingを打っても、応答がありません。ファンは全力で回転したままで、フリーズしているようです。もうこうなると電源を落とすより仕方ありませんが、万が一ファームウェアアップデートが継続していると危険なため、さらに10分ほど放置したのち、NASの電源ボタンを長押しして再起動すると接続できました。

第2の問題:クイックインストレーションの適用ボタンが押せない

現象

ファームウェアアップデートができたので、クイックインストレーションを開始しました。管理者ID/PWを設定し、時間帯や固定IPの設定などを終え、最後の画面で「適用」を押そうとしましたが、何回押しても反応がありません。

解決法(仮)

すぐには原因がわからず悩みましたが、ブラウザの画面の隅をみると「void(0)」という小さな表示が出ているのに気が付きました。さらに画面を見ると、ポップアップブロックも作動しているようでした。これは間違いなく、ブラウザの問題です。そこで、Google ChromeではなくEdgeにすると、全て問題なくクイックインストレーションができました。さらに、Chromeの時には表示されなかった画面(規約の同意画面など)もありました。

真の原因

おそらく、すべての原因はブラウザにGoogle Chromeを使用していたことです。WebブラウザではChromeがトップシェアですので、セットアップにChromeを使用している人も多いと思いますが、QNAP TS-464のセットアップで使用するとエラーになります(おそらくChromeのセキュリティ設定が厳しすぎるのだと思います)。この理屈でいうと、ポップアップブロックや、広告ブロッカーを使用している人も注意が必要です。

QNAP NASの設定時には(古き良き)Microsoft Edgeを使用してください。

THA-02Lでログが読み込めないとき

職場で使用している温湿度ロガー(アズワン社製THA-02L)でWindows 11のPCからログが読み取れない現象がありましたので、対処法をメモしておきます。

対象機器

デジタル温湿度ロガー(でかモニ)(アズワン THA-02L)

PCと使用ソフト

Windows11 Home EditionのノートPC

THA Series Setter Ver.2.0.1

現象

ノートPCに接続しても、THA Series Setterの「通信設定」→「Settings」→「Port」に選択肢(「COM1」等)が表示されず、通信できない。

デバイスマネージャーの「ユニバーサルシリアルバスコントローラー」には「不明なデバイス」と表示される。

解決策

(どれが成功したのかは不明です)

①THA Series Setterの保存場所をデスクトップに変更する。

②THA Series Setterと同一フォルダに保存されているPort0.iniを削除する。

③THA Series Setter.exeで右クリック→プロパティ→互換性よりWindows8モードにする。

以上を繰り返したり、PCを再起動しているうちに正常にアクセスできるようになりました(最初に接触の悪いUSBポートで接続していたので、デバイスのドライバーのインストールができずエラーが起きていたのかも。試行錯誤しているうちにドライバーが再インストールされた?)。

以後はWindows8互換モードでなくても使用できています。

ご参考までに。

RealityCaptureでテクスチャ作成が途中で止まるとき

RealityCaptureでテクスチャを作成する際に、以下の現象が発生したので参考までにメモしておきます。

問題

RealityCaptureでメッシュ化まで終了した。Lassoツールで不要部分を削除したあと、テクスチャを作成しようとしたところ、処理が途中で止まってしてしまう。

具体的には、

  • プログレスバーは処理中になっているが、40%付近で止まり、数日放置しても変化なし。
  • CPU・GPUの使用率が、最初は80%~100%なのに、途中で1-2%になる。
  • 最初は70GB以上メモリを使用しているのに、途中で大幅低下する。
  • エラー表示は何もない。

原因①

最初は不要なキャッシュのせいかと思い、キャッシュを削除したり、設定を初期化したり、いろいろと取り組んでいたのですが、なかなか改善せず。ようやく判明した(一つ目の)原因は、Lassoツールで不要部分を削除(FilterSelection)した際、モデルが重複して作成されていたことでした(上図)。

通常のソフトであれば、ある部分を編集すると元のデータが変更されると思いがちですが、RealityCaptureは厳格な履歴管理を行っているため、変更は元のモデルに反映されず、そのたびに新しいモデルが作成される仕様になっています。このため、Lassoで不要部分を削除するたびにコンポーネントの中にモデルが重複して作成された状態になっていました。

そこで、最新のモデル(上図の「モデル24」)以外を削除して、1コンポーネント・1モデルの状態にしました。これでOK!……のはずだったのですが……。

原因②

余計なモデルを削除しても、まだテクスチャの作成の途中で止まる状態が続いていました。そこで上図をよく見ると、モデル内のtrisが「1.4 B tris」になっています。これはtrianglesの略で、要するにポリゴン数です。1.4ビリオンということは、14億ポリゴンあることを意味しています。明らかに過大です。

どうしてこうなったのかを探ってみると、私が「再構築設定」の「パーツあたりの最大の頂点数」を変更していたせいでした。フォトグラメトリの対象が大規模なので、全体で5000万ポリゴンくらいのモデルにしたくて、ここを3000万にしていたのですが、これが「パーツあたりの最大頂点数」なのを見落としていました。このモデルでは131パーツに分かれているので、5000万ポリゴンにしたいなら、1パーツあたりは30万頂点くらいにしないといけないわけです(頂点数とポリゴン数は1:2~1:4くらいになります)。

少し多めに40万頂点にして再度メッシュ化したところ、5000万ポリゴン程度のモデルができました。

解決

1コンポーネント内に1モデル、ポリゴン数は5000万ポリゴン程度に削減したところ、止まらずにテクスチャの作成ができました。(専門の方から見れば初歩的な間違いですが、このためだけに1週間浪費してました……)

ご参考までに。

原因のひとつとなったLassoツール。FilterSelectionをすると、新しいモデルが作成されると書いておいてくれれば良いのに…。

Buffalo LS720Dでバックアップ先が指定できないとき

職場でBuffalo社製NASのLS720D1602を使用しているのですが、USB接続の外付けHDDをバックアップ先に指定できないという現象に悩んでいました。解決方法が判明したので、ご参考までにメモしておきます。

対象機器

Buffalo LS720D1602

現象

正面USBポートに外付けHDDを接続し、普段は履歴管理バックアップの保存先として使用している。追加でバックアップを設定しようとしたところ、バックアップ先に表示されない。「公開プロトコル」の「バックアップ」は有効になっている。

対処方法

「ファイル共有」→「共有フォルダ」→「usbdisk2」→「オプション2」の属性を「書込可能」にする。

備考

履歴管理バックアップ先としてUSBポートを設定していると、usbdisk2は強制的に「読取専用」になります。ところが、この状態だと「通常バックアップ」「上書きバックアップ」「履歴管理バックアップ」のどの動作モードでも、バックアップ先としての指定ができません(マニュアルのどこにも記載がありませんが……)。バックアップ先にしたいときは、usbdisk2を「書込可能」に変更する必要があります

履歴管理バックアップが実行されるとusbdisk2が「読取専用」になるのはとりあえず良いとしても、「履歴管理バックアップ」モードでのバックアップ先としては選択できるようにしておいてほしいものです。謎の仕様です。

RealityCaptureで特定のカメラのみアライメントされないとき

RealityCaptureで複数のカメラで撮影した画像群を一度にアライメントしようとすると、特定のカメラのほとんどが無視されるような状況になることがあります。例えば、私が取り組んだプロジェクトで以下のような例がありました。

アライメントしようとした画像

  • Sony Cyber-shot DSC-RX-100(コンデジ)で撮影した画像100枚
  • Sony α7IV(フルサイズ)で撮影した画像50枚
  • Sony α7IVで別日に撮影した画像1000枚

このとき、すべての画像を入力してアライメントをすると、コンデジとフルサイズで同日に撮影した150枚のみがアライメントされ、別日にフルサイズで撮影した1000枚が無視されてしまいました。

このとき、無視された画像は特徴点が「0」となって、「小さなコンポーネント」も生成されないという状態になります。アライメント設定から検出感度を「高」や「ウルトラ」にしたり、1画像あたりの最大特徴点数を80000点に引き上げても変わりません。

ISOが高すぎたのか(撮影場所が暗所だったため6000~12800でした)、画像サイズが大きすぎるのか、使用する画像の枚数に制限があるのかなど、いろいろ悩みました。

結論としては、RealityCaptureは画像の入力順にアライメントしているようで、周辺環境が大きく変わっている場合、先に入力された画像を優先して処理し、後の画像を無視するような処理をしているようです。無視された1000枚の画像のみを入力してアライメントすると、何も問題なくアライメントできました。個人的には、後から撮影した写真の方が枚数が多いので、こちらを基準にモデルを作成してほしかったのですが、あくまで入力順でアライメントしているようです。

よって、RealityCaptureで複数日・複数カメラで撮影された画像をアライメントするときは、メインとなる画像を先に入力してアライメントし、カメラごとに入力を追加して再アライメントすることが必要です。

複数日に撮影された写真を使用する場合

例えば、最近、ある建物を対象に1万枚の画像のアライメントをしました。この時の構成は以下のような形でした。

  • DJI Marvic3(ドローン)の写真2000枚
  • DJI Mini 3 Pro(ミニドローン)の写真500枚
  • コンデジAの写真3000枚(内外観)
  • コンデジBの写真3000枚(内外観)
  • フルサイズの写真1500枚(内観)

これらは、同日に撮影されたものではなく、3年間にわたって別々の人が撮影したものです。この期間中、足場が設けられたり、建物が解体されたり、状況がかなり変化しています。これらを一括してアライメントすることは不可能です(やろうとして失敗しました)。

成功した方法は以下の通りです。

まずは、ドローンで同日に撮影された2000枚の写真をアライメントし、外観の基準となるコンポーネントを作成します。その後、ミニドローンで撮影した500枚を加えて再アライメントし、外観の形を整えます。続いて、コンデジA・Bで撮影した画像の中から、外観部分に関係する画像のみを入力し、再アライメントして外観のディテールを完成させます。小さなコンポーネントが発生した場合には、適宜コントロールポイントを追加して場所を教えてあげます。位置推定が全く違う写真、あまりにも接写で役に立たない写真は思い切って「アライメントで使用」「メッシュ作成で使用」「テクスチャと色付けで使用」の3項目を無効にして、モデルから切り離します。

内部は、別のプロジェクトとして作成し、コンデジA・Bの内観写真を入力しておおよその位置をアライメントします。続いてフルサイズの写真をアライメントして精度を上げます。問題なくアライメントできていれば、Exportからコンポーネントを保存します。このコンポーネントをメインのプロジェクト側で読み込んで、共通点となる場所をコントロールポイントに設定し、アライメントします。

外観のコンポーネント(0)と内部のコンポーネント(chikatsuro)をアライメントする前の様子。コントロールポイントが105点あるが、大半は外観のアライメントで使用したもの。アライメントできなかった画像が3000枚ほどあるが、撮影日が複数に分かれている場合はやむを得ない。細かなところは気にしない精神が肝要。

これで、内外にまたがる完全なアライメントができます。アライメントを複数回するということは、それだけ時間がかかりますが、仕方ありません。

基準となる画像を先に入力して全体像をアライメントし、小さなコンポーネントができた場合にはその都度コントロールポイントを付け足してマージしながら、さらにディテールを撮影した画像を入力してアライメントを繰り返すことが必要です

ASRock Z790 PG Lightningで起動時にビープ音が5回鳴るとき

職場で使用するフォトグラメトリ用のパソコンが欲しくなったので、10年ぶりに自作しました。主な構成は以下のとおりです。

  • MB:ASRock Z790 PG Lightning
  • CPU:i9-14900K
  • メモリ:DDR5 32GBx2
  • SSD:M.2 2TB
  • グラフィックボード: GYGABYTE GeForce RTX™ 4060 Ti GAMING OC 8GB
  • OS:Windows11 Home

自宅で組み立てたときは特に問題はなかったのですが、職場に持ち込んでモニターに接続したところ、起動時にビープ音が5回鳴るようになりました。ただ、映像は問題なく出力されています。

原因を探していたところ、どうやらHDMI切替器が問題のようでした。別のPCとモニタを併用するため、2回線を切り替えられるHDMI切替器を使っていたのですが、起動時に切替器がOFFになっていると、ビープ音が鳴るようでした。試しにHDMI切替器をONにして起動すると、ビープ音は鳴らず正常に起動できました。

ASRockのよくある質問によると、長い5回のビープ音はシステムがグラフィックを認識できなかった時に鳴るとのこと(公式サイト)。ネットの記事だと、グラボが刺さっているのにマザーボード側のHDMIで出力しようとしたときなどにも鳴ることがあるようです。

あまりにうるさいようなら、ビープ音用のスピーカーを抜いてしまおうかな…と思います。

ご参考まで。

USB Lockitでエラーが起きたときのリカバリー

USBメモリやポータブルHDDは手軽に持ち運べて便利ですが、データの流出が怖いので、内容をロックしたいという要望はよくあると思います。ネット上で暗号化ソフトを探すといくつもフリーソフトが公開されていますし、パスワード付きZipにするという手もありますが、どれも暗号化と復号にかなりの時間がかかります。ファイルが少量であれば構いませんが、大量のファイルをロックしたい場合には不便です。

そこで、どんなに大量のデータがあるUSBメモリでも簡単にロックしてくれるソフトに「USB Lockit」というフリーソフトがあります。このソフトは、パーティションを変更して、データの保存されている領域を表からは見えないようにしてくれるツールです。ファイル自体を暗号化するわけではありませんので、ちょっといじればすぐに中身が取り出せてしまい、セキュリティ的にはあまり意味がないのですが、動作が高速なのは何物にも代えがたい利点で、私も愛用していました。

ある日、いつものようにUSB LockitでUSBメモリ(以下単にUSBとします)をロックしようとしたのですが、手が滑ってロック処理が終わる前にソフトを終了してしまいました。すると、USBドライブは表示されるのですが、中身がまったくない状態になってしまいました(下図)。USBLockit.exeもないので、ロック解除も出来ません。(あるサイトによると、ロック処理後にUSBLockit.exeを削除しても同様の状態になるそうです)

正常時にはUSBドライブの名称がLOCKEDとなるはずがローカルディスク(D:)となり、中にUSBLockit.exeもないのでロック解除もできません。

解決法①(失敗)

USBLockitはパーティションをいじってファイルを隠しているに過ぎないので、データはUSB上にそっくり残っています。ならば、解決方法は簡単で、パーティションの設定を元に戻してやれば、そのままUSB上でデータを読めるようになるはずです。パーティションの復元なら、フリーソフトのTestDiskが手軽そうです。

そこでこちらのページを見ながらパーティションの復元に何度かトライしたのですが……なぜか正常に書き込みできませんでした。何かロックがかかっているのか、あるいは私の操作が悪いのかもしれません。

仕方ないのでデータの救出だけをしてフォーマットしてしまうことにします。

解決法②

データの救出もTestDiskが便利です。基本的なサルベージ方法については、こちらのページを見ていただければよいのですが、USBLockitでパーティション設定がいじられているので、手順が少し異なります。

  • あらかじめ救出したいデータの容量と同じだけの空きのあるドライブを用意しておく(HDDでもUSBメモリでも可)。
  • TestDiskを起動
  • ログ選択は[No Log]
  • 復旧対象のUSBメモリを選択
  • フォーマット形式は[EFI GPT]
  • [Analyse]を実行
  • [Quick Search]を実行
    • Quick Searchでは、欲しいパーティション情報が出てこないので、Deeper Searchへ進む。
  • エンターを押して[Deeper Serch]を実行
    • USBメモリのサイズが大きい場合、全てのシリンダーの検索には非常に時間がかかるので、途中で検索を中断しても可(当方の環境では開始から2-3分程度の検索で希望のパーティションが見つかりました。目安としてはエラー表示が3つくらい出たらOK)。
  • 一覧から欲しいデータがあるパーティションを探す(Pで選択、Qで戻る)。
  • 「:」で復元対象のファイルを選択(フォルダも選択できます)。
  • 「Shift+C」で復元対象のファイルを希望するドライブにコピーする(その階層ごとにしかコピーできないので、なるべく上流でフォルダごとコピーする方が便利)

解決法②-2

データの救出が終わったら、USBをフォーマットすれば良いのですが、Windowsのエクスプローラー上からだとUSBが16KBのドライブとして認識されてしまい、USBの全領域を対象にフォーマットできません。

USBの元の領域を使用するには、Windowsマークで右クリック>ディスクの管理から、未使用の領域にドライブを割り当て、exFAT形式でフォーマットすればOKです。※Windowsのエクスプローラ上でUSBメモリが表示されない場合は、TeskDiskで適当なパーティションを復原してください。

同じディスク上のよくわからない領域は、見えないようにボリュームの削除だけしておきます(USBLockitが作成したようですが、この領域まで入れてフォーマットしようとすると「ディスクは書き込み禁止になっています。」と言われて失敗します。容量が少し減りますが仕方ありません)。

USBの大半の領域が使用できるようになったら、USBLockitとデータを戻してあげればOKです。

(これからはくれぐれもロック処理中にUSBを抜いたり、USBLockit.exeを終了しないように気を付けましょう)

明けましておめでとうございます

昨年は私事で忙しく、本誌の発行が滞っておりまして申し訳ありません。でも、まだ諦めたわけではありません。

書くこと読むことは、生涯を通じて、ゆるっと長く続けていきたいと思っておりますので、みなさまの温かいご支援をよろしくお願いいたします。(落合)